朝、ごみをタンクに入れようとしていたら父が
「昨日の晩、制作しとったんか?夜中ずっと電気ついとったやろ」
とききました
「ううん、昨日しんどくて、何回もトイレ行ってたから電気つけてた」
と答えると父は
「そうか」と言い、それ以上はききませんでした
この状況で身体に負担をかけて夜中に制作するほどわたしもアホではないですし、
それができる体調でもないのでした
抗がん剤治療の開始とともに実家暮らしが始まりましたが、
父は、わたしが動いて何かをしているときや、家族と一緒にご飯を食べられる時に
「今日は調子ええんか?」とききます
そこには、「調子が良いといいな」という期待があるのが伝わってくるのですが、
わたしは正直に、今日はどんな症状があり、どう対策をとっているかを伝えます
父は少し苦い顔でそれをきいてくれます
娘がしんどい状態であるというのを受け止める親もしんどいことだろうと思いますが、
わたしは淡々と普通に伝えています
2日ほど前に軽い感染症のような症状が出て、喉や胃の粘膜が荒れました
喉の腫れで飲み込みがつらかったのでゼリー飲料を飲み、
別の目的で処方されていた薬を咽頭痛にも使えることをネットで調べてから飲みました
そして胃を休めるために食事の回数を減らして胃薬を飲み、
痛みを抑えて食事を確保することを優先させました
食事の回数を減らすとフラフラするので、またゼリー飲料で補いました
痛みは薬で抑えられましたが喉は腫れ続けていたので、
夜間に何度も経口補水液を飲んでトイレに行くことを繰り返すことで
毒素を出して治そうとしていた、
というのが、昨夜わたしが部屋の電気をつけていた理由で、
努力の甲斐あって炎症はひいてくれました
3日前の夜、友人と電話をしていて少し体が冷えたかも、と思ったときになんらかの感染が起こっていたのではないかと思います
そんなちょっとしたことでも、治ってまたご飯が食べられるまで2日かかりました
軽い症状でもしんどいのはしんどいですし、
大きな症状や体力喪失につなげないためにも、ひとつひとつ対処をしていく必要があると思っています
抗がん剤治療が始まっての6日間、腎臓にも随分と働いてもらったなあと思います
今日は母と
「本とかにはざっくりしたことしか書いてないし、個人個人その日その日で体調のバランスも違うから、結局は自分で探りながらやってくしかないよね」
などと話しました
副作用の順序や対応、どの薬を飲むのか、といった大まかなことはもちろん事前に把握していますが、
日単位・時間単位・分単位で起こる微細な変化、
原因がすぐにはわからないちょっとしたしんどさに対する逐一の対応は、
自分の体がいちばん教えてくれているのかもしれないなと感じています
今まで心身の小さな不調を色々経験してきて、
どうすると具合がよくなるか、今どういう栄養素が必要か、というようなことが自分でなんとなくわかることは、幸いかもしれません
それは本当に微妙な匙加減のことで、
数値を測って基準よりも何が足りない、ということとはまた別の話かと思いますし、
医学的に正しいかどうかも知りませんが、
現代医学からそんなに外れた考え方でやっているわけではないので、まあ、あかんことはないよね。という気持ちです
ただ、わたしにとって薬物由来の不調というのは初めてで、
今まで味わったことのない症状も出てきて、どうしよう、と思う瞬間もあります
でも、そんなときも、体が「お水が必要」などと教えてくれて、
その通りにしてみると症状が治まったりします
小学校時代の同級生が、不意にわたしのことを思い出したと言って、
HP宛に連絡をくれました
高校を卒業して以来一度も会っていませんでしたが、
このタイミングでわたしのことを思い出してくれたなんて、とても嬉しいことでした
医師である彼女のメールには、「ブログを読んで、私は医者して傲慢だったと思った」と書かれていました
記憶の中での彼女の人物像は、とても大らかで、ゆったりと優しいひとでしたし、
わたしが個人としての体験をただ綴っていたブログを読んでそんなふうに感じ取ってくれたのは、彼女の優しさゆえだな、と思いました
だけど、そう、医師も看護師も、
病名や数値や症状を見て、その患者が辿るであろう経過を見越したり
治療法を適応してくれる能力面ではプロですが、
「患者が今この瞬間どんな症状を体験し、それはどのような感覚や感情を引き起こさせるのか」を
同じように経験することはできないのですよね
病院の外では、それぞれの患者さんが
ある本を読んだり、ある本を読まなかったり
何かを食べ 何かを食べず
薬を飲んだり 飲まなかったりしながら
生活しているのだろうと思います
画像は昨日のスケッチブック
全身に倦怠感が出て、情動がうまくはたらかなかったので
Richard Diebenkorn の模写みたいなことをしました
明日から2週目。
ゆったりかまえながら、やっていこうと思います
#ぴーちゃま日記