ぴーちゃま日記 がん治療編〜2万ccの旅〜

My infusion therapy is completed!

1年3ヶ月、延べ約2万ccの点滴を終えて
お薬手帳がまるまる一冊、がん治療で埋まったよぉ
という、ちょっとこじれた充実感とともに最後の点滴を体内にお迎えして
何かの学校を修了するような気持ちです

化学療法室の看護師さんたちが
「わぁ うかじさんの今日の靴、ジョーズみたいやわ 笑」
「うわホンマやわ 笑」
「ジョーズて 笑」
と笑いながら見送ってくれました
(リーボックのポンプフューリー履いてただけです)
みんな明るくて優しくて癒しでした

病気をなおすということは、
自分自身のとても深いところを見つめ、覗くお仕事ですね

約2万ccのお薬たちがわたしの全身をめぐりめぐるなかでの旅でした

だけど、わたしにとってのそれはきっとまだまだつづくよ

治療日記におつきあいくださったみなさま、ありがとうございました🧸

#ぴーちゃま日記

ぴーちゃま日記 がん治療編 〜鬼になりかけたっぽい話〜

きょうは18回目の点滴の日。
このごろ、点滴の前夜に一睡もできないことが増えましたが気にしない気にしない
点滴中か、帰宅してから眠くなるでしょ…と、

点滴中にも眠れなかった時のための雑誌をバッグに詰めて、出かけました

今日は主治医には、帯状疱疹にかかったことの報告と、
夏から続いている手足のしびれについての質問をしました

👩🏻‍🦲「手足のしびれがまだ続いてるんですが、抗がん剤(夏の時点で終了している)の副作用がまだ続いてる可能性ってあるんですか?
更年期症状としてのしびれなのか、抗がん剤の副作用なのか、どっちなんだろう?と思っていて」
👨🏻‍⚕️「症状の出かたが夏からかわってないのなら、抗がん剤の影響の可能性のほうが強いでしょうね。きついですか?個人差はありますが、数年続く場合もあります」

数年かぁ〜

作品作りや家事をするときの手作業の不自由さや、
就寝時に足がビリビリして眠りづらく、疲労がとれないことなどからできれば早く解き放たれたい気持ちがずっとあったのですが

「オッケー、数年続くかもしれない覚悟をしよう」と思いました

今はヨタヨタながらも歩行もできているし。
眠れなさすぎてつらくなったら睡眠薬出していただこう。

(今は別のもので入眠を良くできないかとお試し中です。以前にも書きましたが、この場ではみなさんとの間での情報の交錯やぶつかり合いを回避したいので、薬や療法について詳しく述べたり情報を交換することは避けています。ご理解いただけますと幸いです)

もちろんできるだけはやく楽になれるに越したことは無いんですが、
嫌なことに対して前のめりで受け止めてくポーズをとることで、こころをつよく持とうとしているのかもしれません、
そのほうがなんだか心地が良いと思うようになりました

そう思うようになった変化を説明するには、ここまでの数ヶ月のあいだのことを少し書かなければなりません

これがまだどうもうまく書ける気がしませんが、ざっと書いてみます。

ここまでの数ヶ月は、
折り重なって増えてゆく肉体的な苦痛をもうこれ以上受け止めるのに疲れてしまった…
という後ずさりの心にはじまり、
自分の未来への否定、
ひとに対して閉じてゆく心、
食べることへの拒否的な気持ち、
心と体、生活の悪循環によってさらに悪化していく身体症状、
という風にメビウスの輪がつながって

ネガティヴな流砂にのみこまれるような日々を過ごしていました

これの無限ループが続いたら、たぶん命がなくなりますね
もしくは、鬼になるか、です

漫画『陰陽師』の読みすぎかもしれません 笑

でも、そのときは本当に「やべぇ、鬼になりそう。もう元の自分に戻れなくなるかも」という感覚があり
あぁ、これが「闇堕ち」ってやつか…
とも思い、
そんなことを考えるのってほんとにわたしどこか頭がへんになってるのかな(あまりにも中二病的すぎるし)とか思ったり

していました

あのままの道を行ってた場合、
「なんだか人が変わったようになったぴーちゃま」
として今みなさんの前にあらわれてた可能性もあったんじゃないかとおもいます

まあこうして幸いにも鬼にならずに(???)いられたわけですが、
それは、
めっちゃ冗談みたいな話なんだけど、「節分」のおかげだったんですよ…

(🤣 やっぱりこの話アカンわ
自分でも「なんの話なんコレ」と思っています
でも、こんなに本気で「邪気、払わなアカンわ」
と思ったことありませんでした)

それで何をしたのかというとまあ色々なんですが、(そんなにスペシャルなことはしていません)
その色々がどうもうまくいったみたいですね

いやこの話やっぱりどうにもうまく書けません、
困りましたが一旦こんな形で置いておきます

まあ そんなこんなで、
ある種の黄泉比良坂みたいな場所から帰還させていただき
無事にこちらの世界で立春という新年を迎えられた2月、
ほっとひと息ついたところで帯状疱疹が出た次第でした、
まあ、そんなことがあったよ、っていう話です

さて、きょうは点滴が終わったあと、4Fの化学療法室から1Fまでちょっとだけがんばって階段をゆっくり降りてみました

踊り場の窓からの日差しが春でした

ずっと欲しいと思っていたヒヤシンスが病院内の花屋さんで売られているのを見つけて買いました

抗HER2薬の点滴終了まで、残すところ3ヶ月。

昨年10月ごろには散歩などのリハビリにも取り組めていましたが、
ふたたびリハビリ以前の体力にもどってしまいました
でもまたゼロから積み上げます

院内の 花屋でもとめし ヒヤシンス
教えて頂戴 春の到来

(朝ドラの たかしくんの 影響で
一首よむ奴 ここにもおった)

#ぴーちゃま日記

ドローイング

ちかごろ、描くときの体とじぶんとの同期率が少しずつたかまってきてる感覚があって

わたしにこのドローイングという名の遊びかたがあってよかった、ほんとうに。
と思っています

これをしているときの感覚は他の何にもなくて好き
まだまだ遠くへ連れていかれたい

キャンバスにも向かいたい、
でもそれはまだちょっとこわいんだよな
そんな日々です

#drawing
#shihoukaji

ぴーちゃま日記 がん治療編 〜患者力〜

点滴の朝、30分寝坊してしまい大急ぎでごはんを食べながらメイク。
眠れない夜に観た小田切ヒロさんのメイク動画を参考に、ゆっくり丁寧にやりかったのに…
それでも、いつもより少しきれいな仕上がりになった?ような?気は?した。

小田切ヒロさんがおっしゃってた、「自分を丁寧に扱ってメイクするとね、ひとから丁寧に扱われるようになるのよぉ〜?」という言葉に
「わかるぅ、そうよねぇぇ〜?しかし具体的なテクニックを知らなかったのよぉ〜〜」と思ってたんだけど、

本日の採血ではイケメンのお兄さんが
「血管細いですね!ちょっと温めましょう」とホットパックを持ってきてくれ、
「熱かったら言ってくださいね」と温めてくれ、
血管に針を刺して「ここ、痛いですよね?観てるだけで痛いですもん。ごめんなさいね痛い思いさせて…」と思いやりの言葉までかけてくれ、
やさしい微笑みとともに手厚く包帯を巻いてくださいました

なんという丁寧な扱い…
メイクの効果ですねありがとう小田切さん

化学療法室にて問診。
ここの先生は話しやすくて安心感ありありです
👩🏻‍⚕️「あれ、なんか今日雰囲気違うね?その後どうですかぁ?」
🐹「抗がん剤で5月ぐらいに生理が止まって、そのまま閉経したっぽいんですけど、そしたら更年期症状かな?ってやつがバリッバリに出てきて。更年期障害ってこんなにしんどいんか…!ってなってます」
👩🏻‍⚕️「(ひそひそ声)いや、わかる!実はわたしも数ヶ月前からその嵐が…(症状の話)」
🐹「わかるぅ…わたしも、更年期症状ってこんなに幅広い症状が出るって今まで知らなかった!何か飲んだりされてます?」
👩🏻‍⚕️「それがね…(諸々の情報)」
🐹「そうなんだぁ。私、前回主治医に少し話したら、『誰でも通る道だからしばらく我慢して』って 笑」
👩🏻‍⚕️「笑 」
🐹「でももう一回今日ちゃんと話そうと思ってます」
👩🏻‍⚕️「うん、そうして!いってらっしゃい!」

というわけで、主治医の問診の待ち時間、「どういう風に話せばあの先生はちゃんと話をきいてくれるべ?」と、頭の中で言葉を組み立てて…

👨🏻‍⚕️「血液検査の結果、腫瘍マーカーは正常値になりました。貧血も良くなってきてます。体調変わりないですか?」
🐹「今いろいろしんどい症状はあるんですけど、調べてみたらどうも全部が更年期症状に当てはまってるのかな…っていう気がしてるんです。でも、どこからどこまでが更年期障害なのかもよくわからないし、まずは先生にお話してから、と思って、まだ婦人科は受診してないんですけど…」
👨🏻‍⚕️「そうですか、僕も専門家ではないのでなかなかわからないんですけど、皆さん通る道というか、しばらく様子みられる方が多いですけどねぇ」
🐹「だいたい皆さんどのぐらい続いてますか?このしんどさ、いつまで続くんだろう?って思って」
👨🏻‍⚕️「うーん、月単位から数年、という感じですかねぇ…」
🐹「そうですか〜、我慢していけそうかな?と思う日もあれば、もう無理!と思う日もあって…」
👨🏻‍⚕️「んー、波があるんですね。漢方とか、出しましょうか?」
🐹「出していただけるんですか?✨(乳腺外科なのに)」
👨🏻‍⚕️「ちなみにどんな症状が出てますか?僕もよく知らなくて」
🐹「手足のしびれ、関節のこわばりと痛み、ホットフラッシュ、」
👨🏻‍⚕️「そのへんはよく聞きますよね。しびれは、もしかしたら抗がん剤の副作用がまだ続いている可能性もありますが…。あとは?」
🐹「肌のかゆみ、イライラと鬱っぽさと、(続きがあるが話を遮られる)」
👨🏻‍⚕️「そこまで出てるんだったら、婦人科を受診された方が良いかもですね、ここで下手に漢方とか出すよりも…それでまた、どうだったか聞かせてください」
🐹「わかりました。ありがとうございました」

今日はかなりかなり、主治医との会話のラリーが続いたぞ…
患者としての努力を尽くした感(?)がありました

今のしんどさについては、化学療法の先生からの情報(ここでは伏せておきますが)を参考にしてみようと思います
なにより今日は、共感してもらえる医療関係者に話せたことによる爽やかさがすごい。
なかなかそういうことってないですからね

点滴が始まるまでの待ち時間にほかの患者さんから話しかけられました

初めて抗がん剤を打つとのことで、これからどんな症状が出るか不安なご様子。
わたしの経験上、大変だったことや気をつけておくと良いように思うことをお話しました

ほかの患者さんとこんなにおしゃべりしたのは初めてです、
これもメイクのせいなんだろうか

でもさ、患者力(患者としてうまくやってくコミュ力?とか色々…)って、長い治療を受けてくのに大事だよね
そこもなかなか苦労の多いところなのですが

点滴中に化学療法の先生がまた来てくれて、更なる有益情報を教えてくれました🙏🏻💫

#ぴーちゃま日記

ぴーちゃま日記がん治療編 〜真夜中のつぶやき〜

抗がん剤の、身体に対する副作用が最高にキツかった時期はすぎましたが
無月経が続くとともに、気分が底まで落ちたり、突然過度にイライラしたり、
肌が超荒れて1〜2時間おきにホットフラッシュが来る、
という完全な更年期症状が如実です

おそらく抗がん剤でエストロゲンが減ったことが原因と推測されますが

そういう波をただ湖の表面のものとして観察しながらスルーする修行を
誰にも頼まれてないのにやってる、みたいな日々です

(そのうちそれのための薬とかひそかに飲み出すかもしれませんが、薬や療法のオススメ情報は現在募集しておりません…あしからず)

それらは今ある心身の症状のほんの一部ですが
一個一個を数え上げて、意識をしんどさにフォーカスしていけば、しんどさの波に飲まれていくことでしょう

波に飲まれてなにもかも見失って、自分の人生を投げ出すのは簡単なんだけど、

そうなるために治療を受けたわけではないので、
湖の底でときおりわたしの心をちょんちょんとつついてくる、
なにか下っ腹のあたりを燃えさせるような、インスピレーションの光からぜったいに手を離してしまわないこと、

体と気持ちがおもうように動かないなかでも、その手だけは離さないこと、

を思いながら過ごしています

いまのわたしが最低限の「すこやかさ」を保つためには、ある程度の俯瞰した視点と生活上の基本的な努力(ご飯をたべることとか)がすごくすごく必要で、

すなわちそれが、いまのわたしにとっての「がんばり」にあたるものなのかもしれないですね

むやみに「がんばる」というのも、人に「負けるな」とか「がんばれ」というのも(言われるのも)すげえ嫌い(「病気と闘って勝つ」的な考えが肌に合わん)だし、
「がんばってるからえらい」みたいな価値観も、人を苦しめる元凶よな〜(使い方にもよるでしょうが)と思いますが、

まあ、「がんばる」とかいう忌まわしい(?)言葉を使うことでしか言えないなにかって、あるのかもしれないですね、
病気になってからこの言葉についてますますよく考えるようになりました

何言ってんのかよくわからんけど、ここで突然終わります!笑

#ぴーちゃま日記

ぴーちゃま日記 がん治療編 ~5years~

ちょうど1年前の今日はまだ、
わたしは左胸のしこりちゃんの存在には気づいておらず、
百貨店でのイベントの準備に明け暮れておりました

そこから約1週間後の夜、ベッドで眠りにつこうと毛布を首の上まで引っぱりあげて一息ついたときに、
胸に置いた手の下に触れる、小さくて硬いかたまりの存在を知ることになります

暗やみの中で自分の顔が真顔になり、
身体に少し緊張が走るのがわかりました

「だけど、もうすぐイベントの搬入だしな。。」
「もしかしたらこれ(しこりちゃんのこと)、消えるやつかもしれないし。。。」

ちょっと様子を見ておこう。

そう思って、イベント中はほかの参加作家さんと他愛もないおしゃべりをして気持ちを紛らわせ、
ひとりになると、「胸 しこり 良性 悪性」とかでネット検索をしたりしていました

イベント期間中にワクチン接種を受けたら
両方の乳房が熱をもって腫れ、少し痛みも出たのですが
そのなかでも、左の胸の、しこりちゃんに繋がる乳管なのでしょうか、
とにかく、しこりちゃんの周囲が筋張って浮かび上がって腫れてきて
「あぁ、、なんだか、炎症の起きてる部分が反応するのかもな。。」
と思いました

結局イベント中にしこりちゃんが消えることはなく
病院嫌いのわたしが近所の口コミの良い乳腺外科クリニックへ電話をしたのは、
搬出を終えてからもまだ数日、うだうだとしてからのことでした

あの、暗やみのなかでしこりちゃんに出会った夜からもうすぐ1年になるのかと思うと、
なんだか濃い目の夢を見ていたみたいな気がします

ちょうど今は、翌年の手帳が出回り始める10月という季節。
ふと、「5年」というワードが心に浮かびました

病気に対する手術や療法について、
それを施した場合の「5年生存率」「10年生存率」というデータがありますが
わたしの乳がんのステージだと、5年生存率も、10年生存率も、80%を超えています
まあなんとなくだけど、わたしって結局しぶとく長生きしそう。
何もかもまるで無かったみたいな顔して、生きていきそう。

そうなんだけど。
そうだからこそ?

今年をどんなふうに生きていたのか、かたちにして残しておきたい。
この2022年の日々を、いつでも振り返られるようなかたちで、とどめておきたい、
この先振り返った時に、それがどんな意味を持ちうるのか、今はわからないけれど。

人生で初めてそんな気持ちが芽生えたわたしは「5年日記」というものを買い求めました

2023年用の手帳が出回る季節に2022年から始まるダイアリーを探すのは、ちょっと大変でしたけど。

今年の日記を今から少しずつ埋めていこうと思います

なかなかの作業になりそうなので
SNSは低浮上になるかもしれませんが、あしからず…🤗
みなさま良い秋をお過ごしくださいね🍁

#ぴーちゃま日記

ぴーちゃま日記 がん治療編 〜放射線治療千秋楽〜

シューベルトの「アヴェ・マリア」を治療室で聴きながら
放射線治療全25回の最終回を本日無事に終えまして

すっかり顔なじみとなった看護師さん、放射線技師さん、受付のかたがたにお礼を言って帰ってきました

年末の担当医のチェックまでは、
放射線科とはお別れ。の、はず…。

放射線科の廊下にお財布を落としたまま、
翌日の治療が終わって帰宅するまで気づかない(看護師さんがみつけてくださいました👛)っていう事件も地味に起こし、

事件後は毎日のように、たくさんのスタッフの方から
「お財布見つかって良かったですね!」と
声をかけていただいておりましたが😅

これでひとまず、がん治療のいくつかの山は越えたのかな…?と思っています⛰⛰⛰
(抗HER2薬の点滴はまだまだ続きます)

体のほうは、
手術の影響による不調
(左腕の表在感覚神経系統はまだ回復してません)、
抗がん剤や点滴そのものの影響による不調、
放射線治療による不調、が入り混じり、
元気いっぱい!というわけにはなかなかいきませんが、

「抗がん剤治療中の苦痛にくらべれば、こんなの天国!」
と言う感じです🏝

不幸と比べて幸福を語るみたいなのって野暮なことで、
ほんとうの悟りというものからはかけ離れたことかもしれませんけど、
このごろのわたしの色んなことの乗り切りかたは、もう完全にそんな風。

「あのときの苦しさに比べればへのかっぱよ」が、心の中での口癖になっています

そんなマッチョ人格が自分のなかに出現してきたことを、若干ウザいしヤバいかもしれん…と思いつつも、
このマッチョ人格が出現したおかげでいろいろ乗り越えられてきたというのもまた事実なので、
行きすぎない程度にこの人格にも活躍してもらい、
「自分のなかの関ジャニ∞の横山くん」と呼んで愛でています
(理由の説明は省きますね 笑)

今日は、2月9日に抗がん剤治療が始まって以来はじめて
夕方に少しだけ近所を散歩してきました

ただ少しの散歩ができるだけの身体と自由が得られたことが、こんなにも大きなよろこび…

これからきっと、
だんだん、どんどん、
「できないのが当たり前だった暮らし」が、
「できるのが当たり前の暮らし」に変わってゆくだろうけど、

まるで当たり前のようにできること、
まるで当たり前のように目の前にあるものたちの、
ありがたさを忘れないでいたい。
いられるかな?

休み休みしながら、
自分の畑をまた、
いちから耕そう。

と、思っています

画像2枚目は、毎日通った病院の、がんセンター棟への連結口。
がんセンター棟への渡り廊下はいつも、朝日にひかりかがやいていました

3枚目は、およそ8ヶ月ぶりのお散歩で撮った写真。

#ぴーちゃま日記

大友良英さんのラジオ、ふたたび

20年前に組んでいたバンド”She’s Pippi”の音源がアナログ7インチでリイシューされることになりました…!
という珍事件をお知らせさせていただいたのが7月の下旬でしたが

先週金曜日は、そのバンドでギターを担当していたひかり氏(栖来ひかり・現在台湾にて文筆家として活躍中)が
大友良英さんのラジオ『大友良英のJAMJAMラジオ』にゲスト出演し、
その7インチ盤のA面曲(トッド・ラングレンの”I saw the Light”カバー)が放送される
という珍事件がおこりました

そして今夜もまた引き続きひかり氏がゲスト出演し、今度はB面のオリジナル曲『かっぱの恋人』が流れるそうです

なんだか見えない糸が時空を超えてやってきて
ひゅーんひゅーんとよくわからない作用を及ぼしているような、
不思議なことが起こるものだな…と感じます

放送はKBS京都で金曜深夜0:30〜1:00、
わたしはradikoの全国タイムフリー放送で聴きました
先週の放送もまだ聴けるのでは?とおもいます
よろしければ、なにかのお供に…📻✨

先週の放送後にひかり氏から「大友さん、わたしたちの20年前のアルバムをYahooオークションでポチってくださったんだって」という珍ニュースもやってきて
この世界はおもしろいところだぁ…とおもいました😳🪐

ぴーちゃま日記 がん治療編 〜日々のおつとめ〜

わたしの放射線治療の予約は毎日午前9時15分

がんセンターにある放射線科の受付で今日の体調チェックリストを記入して座っていると、ほどなく今日の担当看護師さんが呼びに来てくれます

体調とお天気の話をしていると更衣室に着き、
鍵のかかる個室で上半身裸になって
用意されている水色の上っ張りを羽織り
更衣室を出て鍵をかけます

更衣室手前の椅子に座っているとすぐ、前の順番の人が治療室から出てこられるので軽く会釈してすれ違います

通される治療室ですれ違う患者さんは今のところ女性ばかり

治療室に入ると、2人の技師さんに挨拶をして
カーテンで仕切られたスペースのなかで着てきた水色の上っ張りを脱ぎ、
用意されているバスタオルを胸に当ててカーテンから出ます

「よろしくおねがいしまーす」と治療台に座り靴を脱ぎ、
仰向けに寝そべって頭の位置を合わせ

「脚あげてくださーい」と言われて脚を持ち上げれば、膝下にレッグレストが差し込まれ
「腕あげてくださーい」でバンザイし、
軽く腕を曲げたかたちで治療台についているレバーを握る

治療台が上げられながら
左右両サイドに立っている技師さんがわたしの胸のバスタオルを外し、
わたしの身体に描かれているマーキングと、
機械からわたしの体に照射されている(んだと思うけどわたしからは見えない)レーザーのラインを合わせるために、わたしの腰や胸を少し浮かせて微調整していきます

位置をうまく合わせるために、わたしのほうは浅めの呼吸で、力を抜くよう求められます

両サイドの技師さんがチェックしてマーキングがうまく合えば、わたしはそのまま治療室にひとり残って放射線を浴びるのです

わたしの様子はモニタリングされているので、何かあれば手を振ってくださいねと言われています

放射線照射はほんの2・3分。
巨大なシャワーヘッドみたいな形の機械がわたしの体の周りを動きます

その機械ごしに見える治療室の天井には、
空と樹の静止画像が投影されています

ちょうど今わたしが治療台に仰向けに寝そべっているような姿勢でどこかの公園なんかに居たならば
こんな風に空や木々が見えるよね。
という、
見上げるアングルで撮影されている画像。

きっと患者さんの閉塞感を少しでも和らげようという配慮なんだろうな、と思って眺めます

うっすらと、パッヘルベルのカノンなんかが流れているのを聴きながら
今日の夕飯何にしようかな…なんて考えていたら、もう
「終わりました〜!おつかれさまでした〜」って技師さんと看護師さんが入ってきて

胸にバスタオルが被され腕を降ろしレッグレストが外され治療台が低くなってゆき、技師さんが背中を支えてくれながら起き上がって靴を履き
カーテンの中で水色の上っ張りを着て
技師さんたちに「ありがとうございました〜」と挨拶し
更衣室で自分の服に戻ります

この間わずか10分ほど。
これがこのごろの毎日のおつとめです
毎週金曜日には、放射線科の医師の問診があります

技師さんも医師も男性が多いけれど
裸になるのは、よく知らないひとの前のほうが気がらくだなと思います
胸にマジックで線を描かれたり
消えかけてる線を描き直されたり、
色々とシュールです

初めての日は、「怖くなかったですか?」ときかれました
「ん〜、なんかおもしろかったです」と答えたら
「そっか、それぐらいの気持ちでいてもらえたらいいですね」と技師さんも笑っていました

上半身だけ裸になるから上下の分かれた服装で
治療台の上で脚を上げたりするから、ロングスカートもしくはずぼんで

前開きの服だとかつらを被ってても着替えやすいけどあんまり持ってないから、かつらを被らずベレーにして
院内は姿勢良く歩こう

そんな放射線治療服選びを楽しむ日々です

ちなみに、下着は出来るだけ締めつけのないものが放射線照射による肌のヒリヒリ対策に良いのだということで
(ブラトップでも、ゴムがあたるところがだんだんヒリヒリしちゃうらしい)
手術後に使っていた、前開きのやわらかいメディカルブラをまた愛用しています

術前は「わざわざ術後用のブラとか要るのかな〜?」なんて思っていたけど、
結局このメディカルブラにはすごくお世話になることになりました

#ぴーちゃま日記

出張boco凹

抗がん剤の副作用で重くて重くて持ち上がらなかった脚も少しずつ動くようになり
指の痺れも少し和らいで

歩いたり縫い物をしたりすることが少しずつできるようになってきました

9/1から始まるイベントに、ドレス4点をお送りできました

布屋さんで端切れとして扱われている布を集め、

直線的なラインと曲線的なラインが左右でドッキングしたデザインで

異なる柄同士、ときに表地と裏地を組み合わせて
縫うドレス

「異なる性質のもの同士の交配種」、「雑種」をあらわす
“HYBRID”という言葉を当てて
“HYBRID DRESS”と命名しました

今回ご用意できたハイブリッド・ドレスたちは4点ですが
売れる/売れないに関わらず、
イベント会期中に追加納品をする所存です

放射線治療が始まっているので、徐々に体調に影響が出てくるかもですが
追加製作は無理せずにやっていきます

個々のドレスについてはまたおいおい @_naked_crystal のインスタグラムアカウントでお伝えしていきますね

福岡のみなさま、どうぞよろしくお願いいたします

会期中にまたいつものようにオンライン販売があるかもしれないです

これからはますます
ハイブリッドな世界を楽しんでいきたい☯️🧜🏻‍♀️

『出張boco凹』
9/1(木)〜9/30(金)
福岡パルコ 本館3F
エスカレーター横 「SIDe」にて💫

#nakedcrystal