HOTEL ANTEROOM KYOTO room666

2016年7月のホテルアンテルーム京都増床リニューアルにつき、コンセプトルーム666号室の内装及び作品制作を担当させていただきました。
壁と天井のペイントにおよそ3週間を費やし、
家具のチョイスとカーペットのデザインを行いました。
家具の選択および加工に関しては、工務店「フタコブラクダ」の伊藤めぐみ氏に協力を依頼させていただきました。

内装完了後、平面作品4点と樹脂のオブジェ、ペイントを施した布を用いたクッションカバーを制作し設置しました。

一般公開の内覧会が7/22(金)に行われました。
このお部屋は恒久的に保存され、客室としてご宿泊いただくことができます。13775854_961437653955055_5295636437415076397_n

ベッド側の眺め。
ベッドに寝転んで見える光景を、何度も確認しながら描きました。泊まったひとのお楽しみです。
左に開いた扉の奥はバスルーム。この壁にもペイントしています。
photo by Tomoaki Hayakawa

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ベッドと反対側の眺め。黒い四角はテレビです。
2次元で作った3次元 です。

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濃いグリーンのカーペット、グレーのソファ、
ローテーブルとしてのトランク、ペイントを施した布で作ったクッションカバーたち

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ローテーブルとしてのトランク
1950~60年代のイギリスのもの
ナイジェリアに旅行されたのでしょうか
NIGERIAとペイントが入っています
蓋につけた南京錠は日本の第二次世界大戦後すぐにつくられたもの
「Made in Occupied Japan」という刻印が入っています
日本で製造されたものに対してそのように表示をしなければいけない時代があったということを、この鍵との出会いでおしえてもらいました

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カーペットが敷かれた翌日に撮った写真
わたしの平面作品の一部をカーペットに仕立てていただいたものを、グリーンのカーペットの中にはめ込んでいただきました

IMG_8339こちらも カーペットが敷かれた翌日に撮った写真

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お部屋をペイントするために使っていたパレットを切り取り、裏表貼り合わせて樹脂で閉じ込めた作品
ペイントが終わった日の帰り道に拾った紫陽花の一房を干して中に入れました

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さらにグラスドームに閉じ込めて 窓辺に飾っています
もう触れることはできない記念碑のような作品です

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裏面

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バスルームへ続く扉
丸い絵画をかけました
ブリキの天板のアンティークのデスク
ここでパソコン仕事や読書などができるように

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オープンクローゼット
はじめて使う室内用の塗料で絵を描くため
この場所でいろいろと練習をしました
だからすごく塗料がもりあがっている
photo by Tomoaki Hayakawa

13709884_961857370579750_3242946586588883725_nオープンクローゼットはラベンダーの地に抽象画をペイントしました。天井部分は濃いグリーンに。
カーペットは最後に敷かれたので、カーペットのグリーンと合うかな、どうかな。。。と脳内でシミュレーションしながらのペイント作業でした

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施工中に撮った写真

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トイレの中
ニースブルーとニースグリーンで塗り分けた壁に抽象画をペイントして、「とり外せない絵画」ができました
天井は濃い群青色でペイントをしています
全面を余白無くペイントしたのはトイレだけです
photo by Tomoaki Hayakawa

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photo by Tomoaki Hayakawa

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施工中に撮ったもの
この時はまだ電気も通っておらず トイレもついていませんでした

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photo by Tomoaki Hayakawa

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洗面所とバスルームの壁
タオル掛けをとりつけにこられた業者さんが
「このへんでいいかな。。。」と考えてくださっていました
photo by Tomoaki Hayakawa

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お気に入りのペンダントライト
伊藤さんが提案してくださった家具たちはどれもが「どんぴしゃ」でした
ローテーブルがわりのアンティークのトランクを購入させていただいたアンティークショップの店主さんが、ライトの取り付けに手を貸しに(私も伊藤さんも背が届かなかった)来てくださったのも感激でした
photo by Tomoaki Hayakawa

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写真ではすこしわかりづらいですが
カーテンボックスの中もオレンジ色でペイントをしています
カーテンボックスにつけられた間接照明をつけると、
黄色のカーテンにオレンジが反射してグラデーションが生まれます
photo by Tomoaki Hayakawa

 

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扉の内側と、入り口ライトの横にもペイントをしています
photo by Tomoaki Hayakawa

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photo by Tomoaki Hayakawa

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食器入れとしてのバスケットは1960年代のイギリスのもの。その下は日本製のデスクに、フタコブラクダ伊藤氏が扉と側板をとりつけてくださったもので、中に冷蔵庫が入っています
photo by Tomoaki Hayakawa

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記念写真
photo by Tomoaki Hayakawa

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施工中の様子 6月半ば頃
斜めの天井を塗るために、2種類の足場を駆使しました
ローリングタワーは「SANDWICH」の名和晃平氏が貸してくれたもの
高所恐怖症だったのですが克服できました

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施工をはじめたばかりのころ、5月。
まだ電気もとおらず、暑い中の作業でした。
安全のために長袖・長ズボン・ヘルメットをつけて、おでこや首に冷えピタを貼って。。。
毎日現場の朝礼に出て、それぞれの業者のかたたちと進行をちょこちょこ相談させていただきながら、すすめました。
私が無事に作業ができているかどうか、6Fまで一日に何度も確認しに来てくださった所長さん、
塗装の進行を見にきては「休憩しいや、熱中症にならんようにね!」と塩飴を置いていってくださった、塗装業者さん、
「ええ部屋になりそうやなあ」としょっちゅう見守りにきてくださった電気配線の業者さん、。。。
ガテンで優しいみなさんとの日々は、肉体的にはきつかったけれども、とても楽しかったです。
しんどくてお弁当を作れない日もあったけど、自分で作ったお弁当はとてもおいしかった。

わたしにとって、はじめての建築の現場でした。
わたしは、現場が好きです。そこに毎日通って、その場所と自分との間に何か目に見えない関係を築きながら、そこで浮かび上がってくるビジョンをかたちにしていく、そういうやりかたが、私には合っていました。
私のようなやりかたは、今の世の中の流れのなかではとても難しい面もあるのでしょう、
でも、なんとかやり終えることができて、ほんとうにほっとしています。
見守り、支えてくださったみなさんのおかげです。
もう、わたしはあのお部屋に普通には入れないんだな、とおもうとなんだか不思議な気持ちがします。
これからは、泊まってくださるみなさんのもの。
気に入っていただけたらいいな、、、と願っています。

photo by Masako Ueda (HOTEL ANTEROOM KYOTO